ねんざや打撲などの治療や施術を行う整骨院。店舗づくりでは、ベッドや導線といったところに目が行ってしまいがちですが、雰囲気作りも大切。
当社では「居心地の良い内装」をテーマに、あえて整骨院らしくないようなモチーフやインテリアをご提案することをはじめ、さまざまな医院の内装をお手伝いしてきました。
整骨院の施工事例や、おしゃれに仕上げるポイントや動線など、内装を考えるうえでのポイントをご紹介します。
整骨院のおしゃれな施工事例
弊社では、整骨院の施工事例も豊富です。施工事例を、いくつかご紹介します。
こころ接骨鍼灸マッサージ院様
お店のブランドカラーであるピンクを基調として、患者さんがお出かけの一部として気軽に来院できるよう、明るい配色でデザイン。お店のマークになっているハート型を院内の至る所に散りばめ、遊び心もプラスしました。
いふう鍼灸接骨院様
「サロンのように洗練されたカジュアルな空間」というコンセプトのもと、木目のブラウンを軸におしゃれな印象に仕上げました。施主様のお好きなブルーを差し色に、カジュアルさも加わった空間です。
守接骨院様
「開放感があって居心地の良い接骨院」というコンセプトのもと、カーテンを無くしてすっきりとした印象に。40坪という広い物件を活かし、天井まで届く高さの観葉植物を配置するなど、細部の装飾にもこだわった内装です。
整骨院内装のポイント|整骨院の内装に関する法律を把握しよう
現在日本には、「あん摩マッサージや指圧」、「はり」、「きゅう」を実施する営業に対し、医療や公衆衛生の普及向上を図って定められた「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」(所謂「あはき法」)があります。
厚生労働省|あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律>>
この法律では特に診療所の広さや明るさなどの明確な基準が示されていません。ただ、自治体によってはこれを独自に解釈して「構造設備基準」という明確な基準を設けている場合もあります。構造設備基準を定めた自治体に属する整骨院は、それを守らなければなりません。
2021年2月現在、静岡市にはそれに該当する基準がなく、一般的な居住に必要な照度を守れば開業可能です。しかし他の地方団体で定められている基準は整骨院をより快適に運営するために参考になるため、把握しておきましょう。
構造設備基準の一例
構造設備基準の内容の一例を、以下にご紹介します。
- 十分な換気
空気中の一酸化炭素と二酸化炭素を基準以下に保たなければなりません。
- 明るい室内
院内は適度に日差しが入る構造で、かつ照明も必要です。
- 室温は17℃以上28℃以下
体に負担がかからず、快適に過ごせる室温が基本です。外の気温をもとに、エアコンや窓の開閉で室温を調節しましょう。
広さの基準
「構造設備基準」では、施術室や待合室の広さについても記載例があります。定められている基準は、それぞれ以下の通りです。
- 施術室:6.6立方メートル(2坪)以上※1
- 待合室:3.3立法メートル(1坪)以上※1
また、施術室では部屋の面積の7分の1以上の部分を外気に開放、もしくは代替の換気装置を設置することも定められています。
整骨院も、物件選びが大切
広さや立地などは店舗デザインにも影響するので、様々な業態で物件選びは大切ですが、整骨院も同様です。
一般的な広さより広めにするのか、街中にするのかなど、院のコンセプトに合わせて慎重に物件を選びましょう。
弊社では、よりオーナー様のご希望に沿った施工を行えるよう、物件選びから承っております。物件を探し中の方も、ぜひコリドールにお気軽にご相談ください。
整骨院内装のポイント|おしゃれな内装のポイント
整骨院の内装をおしゃれにするには、患者さんとスタッフ双方の使いやすさや、患者さんに安心感を与えるデザインを両立して考えることが大切です。以下にポイントをご紹介します。
レイアウト
いくつかの部屋の中でも、特に施術スペースのレイアウトを工夫しましょう。すっきりと整然とした内装は働きやすく、施術の効率化にもつながります。
その際は、患者さんとスタッフ、両方の動線を考慮することが必要です。例えば施術台周りを広く空け、施術空間にゆとりを作るだけでも、すっきりとした印象になりお互いが動きやすくなります。
インテリア
- 内装材は木目調がおすすめ
コンセプトによって差はありますが、特に整骨院におすすめの内装材は木材です。木目調にはぬくもりがあるので、患者さんに安心感を持ってもらう雰囲気作りにぴったりです。
- カーテンは、無くすのもあり
整骨院といえば、施術台ごとに目隠し用のカーテンを設けているのが一般的なイメージ。あえて、これを外してしまうことで、開放感を作り出す演出も選択肢です。
さらに、遮るものが少なくなるので、店内を把握しやすくなり、サービスの質を向上させることも期待できます。
- バリアフリーも積極的に取り入れる
高齢者や体の不自由な方が多く来院する整骨院。内装には、バリアフリーを積極的に取り入れることも重要です。高齢者や車椅子の患者さんを想定し、床の段差を無くすことはもちろん、出入り口にはスライド扉や自動扉などの設置をおすすめします。
医療的イメージの「壁を越え」、内装を「バリアフリー」に考える
整骨院においても、まずは院のコンセプトを決めることが大切です。例えば、上でご紹介した守接骨院様では「患者さんの居心地の良さ」をとことん追求し、余ったスペースにカフェスペースも設置しました。
また、いふう接骨院様のように、「医療的」または「暗い」といったイメージを払拭するために、明るく柔軟なレイアウトに挑戦するのもおすすめです。
整骨院の医療的なイメージという「壁を越え」、コンセプトも、それに基づくインテリアも「バリアフリー」に設計していきましょう。
新しく整骨院を開業予定、また既存の整骨院を改装予定で、内装やコンセプトにお悩みの方は、ぜひコリドールにご相談ください。
「整骨院というイメージにとらわれたくない」「院内にオリジナリティを取り入れたい」といったようなご要望でも、オーナー様の思い描く理想に沿って、柔軟なご提案をさせていただきます。