仕入れコストが製造原価に占める割合を抑えられれば、原価が安くなり商品の価格も低く設定できます。
商品やサービスの質は落とさず、低コストかつ安定的な仕入れで顧客満足度を下げずに利益向上を目指しましょう。
仕入れコストを削減するコツ
仕入れコストは、より安価な仕入れ先の開拓やその仕入れ先との取引によって決まります。
仕入れ先にとって価格や売り上げに直結しやすい「運送費や人件費の削減」や「早期の資金化が可能」などの条件を提示できるかがポイント。
「安定した質で低価格な仕入れ」を実現するために、双方にとってメリットとなるような取引相手を探しましょう。コツは以下の通りです。
仕入れ先を開拓する5つの方法!よい条件の仕入れ元の探し方は?>>
①大量仕入れをする
仕入れ量が決まっていて保存が可能な場合、必要な分をまとめて仕入れる方が仕入れ値下げの交渉をしやすくなります。
少量を仕入れるよりも一度に大量に仕入れた方が、結果的に運送費や人件費が抑えられるからです。
たとえば、小麦粉や白米といったある程度、消費量が計算しやすいものかつ保存が効くものは一度のロット数を大きくすることが基本となります。
②支払いサイトを短縮する
注文料金は仕入れ先との交渉で決定するので、発注後すぐに料金を支払うわけではありません。
仕入れる側は注文料金の見積もり依頼をし、仕入れ先は見積もりに対する回答として注文料金を確定させます。
注文料金が確定するまでの期間が「取引期間」です。つまり、取引期間の最終日に注文料金が確定します。
さらに料金確定日から実際の支払いには猶予があり、この猶予期間が「支払いサイト」です。
支払いサイトを短縮して早く支払えば、仕入れ先にとって「早期に資金化できる」という好条件が生まれるので、仕入れ単価を下げてもらいやすくなります。
③現金で仕入れる
注文料金を手形で支払うと、仕入れ先は銀行で現金化して資金化することになります。
銀行での手続きの手間に加えて手形の現金化にかかる「割引料」が額面から差し引かれるので、仕入れ先の負担になるかもしれません。
同様に、外部決済を用いての支払いもキャッシュフローが遅延する原因のひとつです。
クレジットカードや電子マネーなど、現金化に一手間が必要だったり、決済会社を通したりする必要がある取引手法は避けることで仕入れ先との条件緩和に役立ちます。
仕入れ先の負担を減らして値下げ交渉をスムーズに行なうには、現金支払いが効果的でしょう。
仕入れ先は納入額をそのまま資金繰りに充てられ、現金化にかかる仕入れ先のコストを削減できます。
仕入れを見直すときの注意点
仕入れコストの削減には、お互いの希望を取り入れた交渉をすること、そして適切な在庫管理で無理のない仕入れ計画を立てることが大切です。
長期的な利益を見込んだ余裕のある取引で、なるべく安い仕入れ価格を目指しましょう。
在庫管理を徹底すること
仕入れ単価を抑えるためには大量仕入れが有効ですが、多く仕入れすぎると管理コストが嵩んでしまいます。
特に食材は保管期間が長くなると味が落ちたり変色したりと質が低下する原因にもなるので、鮮度の維持には注意が必要です。
在庫の状態を確認したうえで仕入れ計画を立て、あくまで必要な分だけをまとめて発注しましょう。
お店も仕入れ先もWin-Winな条件で仕入れコストを削減しよう
仕入れコストの削減は、仕入れ先との交渉で実現することも可能です。
大量仕入れや支払いサイトの短縮など、仕入れ先にも好都合な条件を提示すれば値下げ交渉もしやすく、良好な関係でコスト削減ができます。
ただし「安く仕入れたい」という一心で大量注文に走ると多くの在庫を抱えてしまう可能性があるので、注意が必要です。
在庫管理をはじめ、適切な運営管理で常に店舗の運営状況を正確に把握し、無理のないコスト削減を叶えましょう。
当社では店舗デザインのご提案に加え、経営計画のご相談も承っています。
望ましい仕入れコストの割合を知りたい、開業後の資金運用に不安があるなど、資金に関するご不明点もぜひご相談ください。
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