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顧客満足度を上げる方法は?具体例と顧客満足度が生みだす3つのメリット

顧客満足度は、企業、飲食やアパレルなどの店舗を運営する上で重要な指標です。事業発展を目指していくためにも、その概念や上げる方法はぜひおさえておきたいポイントです。こちらの記事では、顧客満足度を上げる方法と3つのメリットについて解説します。

 

顧客満足度とは?

顧客満足度とは、企業や店舗が提供している商品・サービスがどのくらい顧客の期待に応えられているかの度合いを表す言葉です。英語では「customer satisfaction(カスタマー・サティスファクション)」といい、「CS」と略され、「CS向上」と呼んだり、顧客第一の経営について「CS経営」と呼称したりといったことがあります。多くの世界的な大企業でも重要視され、さまざまな取り組みが世界的に行われているテーマです。

 

その理由は、顧客満足度を上げることができれば、リピーターも増え、売上のアップにつながるから。SNSをはじめインターネット上でのポジティブな感想のシェアも見込めるため、店舗の運営を考える上でも重要な指標といえます。

 

顧客満足度には、顧客が商品・サービスを購入する前に抱いている「期待値」が重要です。顧客が抱いている期待値を実際の商品・サービスが上回っている場合、好感を持ってもらえ顧客満足度は上がります。逆に期待値を下回ってしまう場合には、期待外れに思われてしまい顧客満足度は下がるでしょう。

 

たとえば、飲食店での隣の席との間隔。カフェのように会話を楽しみたい、プライベート感を保ちたいといった顧客からの期待に対して、狭すぎてしまい隣の人の声がはっきりと聞こえてしまうような状態は望ましくありません。結果的に「居心地の悪さ」を生み出してしまい、期待値を下回ると顧客満足度は下がってしまいます。

 

飲食店では席間隔を適度に空けたり、接骨院やサロンでも施術台周りにゆとりをもたせてプライベート空間を十分に確保したりすれば、お客様お一人おひとりにあったサービスを提供もしやすくなるでしょう。当社でも、幅広い業態の店舗での施工でリラックスに適した程よい「個の空間」を意識しており、これまでお手伝いしたオーナー様からもご好評をいただいております。

 

このように、飲食店のデザインも含めて、顧客がどのような期待を抱いて商品やサービスを選択しているかを考えることが大切です。

飲食店を開業!店舗デザインはどうする?事例や料金について>>

 

顧客満足度を上げる方法

顧客満足度を高めるためには、顧客と自社の商品・サービスの両方と向き合うことが必要です。ここでは顧客満足度を上げる方法について解説します。

 

顧客満足度調査を実施する

顧客が実際に商品・サービスに対してどの程度の満足を感じているかを知るために行うのが、顧客満足度調査(CS調査)です。顧客満足度調査を行う上でのポイントを紹介します。

 

  • 仮説と指標を持つ

顧客満足度調査では、顧客が魅力に感じた点、残念に感じた点がヒアリングできる設問を用意しましょう。この際に、顧客の期待値と実際の満足度についてどの程度差があるのかなどの仮説を立てておくことも大切です。

 

たとえば、「低価格路線でSNS映えするようなメニューやラグジュアリーな内装を意識しているため、コストパフォーマンスが高いと評価されているのではないか?」といったものです。

 

調査手法はアンケートによるものがほとんどとなりますが、その際の設問に使う指標には明確な決まりはなく、企業や店舗によって異なってきます。一般的なものとしては、「その商品・サービスをどのくらいおすすめしたいか」を10点満点で回答してもらうネットプロモータースコア(NPS)、満足度を5段階、7段階などで区切って評価する「評定尺度」などがあります。

 

  • アンケート調査の実施

指標と仮説を設定したら、店頭でのアンケートやハガキ、インターネットなどでアンケート調査を実施します。立てた仮説とどのくらいの乖離があるのかを見ながら、期待値を超えるための商品や接客、サービスなどの改善に役立てていきます。

市場調査のやり方を解説!ニーズを正確に把握して経営戦略に活かそう>>

 

  • 定期的に行う

顧客満足度調査は定期的に行うことが大切です。顧客の声がどう変化していくかを観察しながら、仮説・改善・検証を繰り返し行うようにしましょう。

 

顧客の期待を超える商品・サービスを提供する

調査の実施だけでは満足度は向上しません。当然ながら、そのフィードバックを受けて、商品・サービスの自体の品質を向上させましょう。価格の見直しや不人気メニューの削除、人気メニューに近い商品の開発などはもちろん、照明や店内のBGM、スタッフ対応など、課題となっている点についてさまざまな選択肢から的確な手段を選ぶことが大切です。

また、顧客の期待値を超える意識は大切ですが、想定を過剰に上回るサービスや、期待から逸れたものの提供は、かえって迷惑に思われてしまうこともあります。適切にニーズを把握し「顧客の期待を少し上回る」というラインを見極めることも重要です。

 

CRMを活用する

顧客満足度向上のために、CRMを活用するのも一つの手です。CRMは、顧客情報を管理し効果的に活用するための機能を複数持ったツールで、顧客名簿の管理、商品サービスの傾向分析、問い合わせ管理、メールの一斉配信などができます。

CRMを導入することで、顧客情報やニーズを管理・分析することができ、顧客満足度を高めるための商品・サービス改善に役立ちます。導入コストはある程度かかってしまいますが、安定した経営・運営には強力な味方となってくれますので、ある程度、経営にゆとりがある状態であれば検討してみるのもよいでしょう。

 

顧客満足度を上げるメリット

顧客満足度を上げることで、企業や店舗はさまざまなメリットを得られます。「新規顧客の獲得」、「リピーターの獲得」、「ブランディング」の3つの軸で覚えましょう。

 

リピーターの獲得

商品・サービスに対する満足度が高く「またこの商品を買いたい」「またこのお店に来たい」と思わせることができれば、顧客の中からリピーターが生まれます。単発の購入で終わらず、何度も同じ顧客に利用してもらうことができれば、長期的な売上も安定していくでしょう。

顧客一人ひとりのトータルでの売り上げ(LTV)を高めるためにも、顧客満足度の向上は欠かせません。

 

新規顧客の獲得

満足度が高い顧客は、その商品・サービスのポジティブな情報を他の人にシェアしてくれます。身近な家族や友人へ話をしたり、SNSや口コミサイトなどインターネットへの発信をしたりと、オンライン・オフライン問わず情報の拡散が期待できるでしょう。

その結果、商品・サービスを好意的に認知する人が増え、新規顧客の獲得につながります。さらに、その新規顧客がリピーターへと育ち、さらに拡散してくれるというサイクルが生まれれば、大きな集客の流れを作ることができます。

 

ブランディング

顧客満足度が高まり、顧客やリピーターの数が増えると、企業・店舗自体に対しての良いイメージがしっかりと世間に根付いていきます。ポジティブな印象や信頼が集まることで、ブランド力が高まっていくのです。

ブランディングによって他社との差別化を図ることができれば、さらなる新規顧客の獲得、顧客のファン化による競合他社への乗り換え防止にもつながります。

 

顧客満足度を上げるリッツ・カールトンの取り組み事例

顧客満足度向上の成功事例として有名なのが「ザ・リッツ・カールトン」。リッツ・カールトンは、その顧客満足度の高さで世界的な評価を受けている高級ホテルグループです。

 

    • 「海辺でプロポーズをしたい」と頼んだところ、一輪の花とシャンパンを用意しタキシード姿の従業員がサービスをしてくれた
    • 大切な書類を部屋に忘れてしまったところ、飛行機でそれを届けてくれた
    • ニューヨークのホテルでお願いした寝具に関する要望が、モスクワのホテルに泊まった際も反映されていた

 

といった逸話もあり、顧客の期待を超えるサービスの提供を実現し続けています。
リッツ・カールトンでは、従業員に決裁権を与え、一人ひとりが「お客様の感動」のためを考えて動くことができる体制を整えているとともに、顧客情報をデータベース化してそれぞれの顧客に応じたサービスを提供しているとのこと。

ここまでのサービスは高級ホテルだからこそできることではあります。しかし、顧客の期待値にしっかりと向き合い、それを超えるサービスを徹底する姿勢には、顧客満足度を上げるためのヒントが散りばめられているといえるでしょう。

 

また当社の施工事例の中でも、接骨院の暗いイメージを払拭することを目的に、仕切りをなくし、待合スペースにカフェのように団欒ができる場所を設置した「守接骨院」では、顧客同士のコミュニケーションが増えて、リピート促進につながり、満足度の高いサービスが提供できました。満足度の向上で口コミが広がれば、新規顧客の獲得にも繋がります。

患者さんの居心地を第一に考えたレイアウトと内装 癒し空間を目指した『守接骨院』>>

 

顧客満足度向上を心がけながら事業成長に努めよう

顧客満足度の向上は、日々の運営のなかでは重要だと思いつつもなかなか目を向けることができないものかもしれません。しかし、アイデアひとつで他の店舗にはないような魅力的なサービスや雰囲気を作り出すきっかけにもなり得るかもしれません。

 

大切なのは企業・店舗と顧客とのつながりを強固なものにしていくことです。満足度の向上を目指すあまりに独りよがりの商品・サービスになってしまわないように、顧客としっかりと向き合い、適切な改善をしていけるように心がけましょう。

 

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