お子様からご年配の方まで幅広い年代が通う歯科医院。内装は、多くの人に受け入れてもらえることと、地域の人たちの属性を考慮して「どのターゲット層に好きになってもらうか」という点を明確にすることが大切です。
歯科医院の開業やリニューアルにあたって、内装のポイントや施工の平均費用を施工事例と合わせてご紹介します。
歯科医院の内装｜設計のポイント
歯科医院では、治療ブースと診断、さらに診療台のうえにいるときにはプライベート感を出すための設計が必要です。
そのため、歯科医院の内装設計ではレイアウトとともにそれぞれの空間での役割分担が大切な要素です。レイアウトでは以下のような点に着目しましょう。
ターゲットに合わせたゾーニング
想定する患者さんを明確にすることで、ゾーニング計画が立てやすくなります。
こちらは、静岡市葵区七間町にある歯科医院「おぎ原歯科」様。街中に暮らす主婦層をメインターゲットとし、子供連れの方でも訪れやすくするために、キッズルームを広く確保しました。
キッズルームは診療スペースに隣接しているので、診療中の親御さんもすぐにお子さんの様子を確認できます。
ほかにもトイレにおむつ交換用の台を設置するなど、院内のあらゆる箇所に子連れ利用を意識した空間を設けました。
カルテをはじめとした資料や器具の保管スペースを広く確保
歯科医院内ではカルテをはじめとして、多くの資料の保管が求められます。
また、治療器具についても種類が多く、清潔に保つ必要性があるのも歯科医院の特徴。それぞれ、保管スペースの確保は設計段階で織込むことが大切です。
整然とした収納は業務効率の良さにも繋がります。カルテの保管ペースは十分なゆとりをもって確保することを意識しましょう。
歯科医院の内装 | デザインのポイント
歯科医院は、人によっては苦手意識があったり、緊張してしまったりするもの。
そこで内装は、治療への不安を和らげるインテリアを意識して差別化と患者さんの居心地のよさにつなげられます。ぬくもりある内装に仕上げるポイントをご紹介します。
不安を和らげることを目指した素材や色選び
「おぎ原歯科」様の診療スペースです。椅子には黄緑やオレンジといったポップなカラーを使うなど、健康的で明るい内装に仕上げました。
柱は木材テイストの素材です。派手になりすぎないよう、ぬくもりある優しい雰囲気も加えました。
さらに待合室は三角ゲートの構造で、壁紙もポップな柄です。テーマパークのような雰囲気を取り入れ、お子様も歯科医院に通うことが楽しみになるよう意図しています。
カラフルなパーツが多いですが、真っ白な塗り壁でバランスを取っています。歯科医院などの診療所は、清潔感が第一です。色を白やベージュにするだけでなく、素材は、抗菌作用のある建材や家具がおすすめです。
店舗内装の色選びはなにを基準に考えればいい？配色のポイントをご紹介>>
バリアフリーも取り入れる
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」（バリアフリー法）が2006年に施行されました。
これは、出入口や通路の幅に関して「望ましい」基準（建築物移動等円滑化誘導基準）を設けたもの。義務ではないものの、所管行政庁の認定を受けると、シンボルマークの表示制度や一部整備費の補助などを受けることができます。
その対象に「病院又は診療所」も含まれているので、歯科医院の内装でも車椅子の利用を想定した設計や建材を意識することが大切です。また、もちろんこういった基準を踏まえて設計することはどのような患者さんに対しても快適な空間の提供につながります。
国土交通省｜「建築：建築物におけるバリアフリーについて」>>
内装工事費用の平均
歯科医院の内装工事費用の平均は、坪単価25~40万円です。ただし、レントゲン室の有無や給排水設備の規模によって増減します。
レントゲン室を設ける場合は、坪数×坪単価に110万円程度を上乗せした金額がおおよその目安です。
歯科医院の設計・施工も、コリドールにお任せください
今回の記事でご紹介した「おぎ原歯科」様では、外装工事も担当させていただきました。歯科医院はコンビニよりも数が多いので、その分競争率も高まります。外装は一番の広告塔になるので、内装だけでなく外装にもこだわることが大切です。
弊社はこれまで、歯科医院のほかにも整骨院など多くの診療所の設計・施工を担当してきました。常に大切にしてきたのは、オーナー様のご希望をいかに反映しつつより良いものを提供できるかということ。設計と施工を一括して担当しているので、直接伺ったオーナー様の想いを実際の施工に反映させることができるからです。
歯科医院の開業、リニューアルをお考えの方は、ぜひコリドールまでご相談ください。ターゲットに合わせたこだわりの内外装で、人に愛着を持ってもらう歯科医院を一緒に作りましょう。
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