店舗デザインにおいて、照明はとても大切な要素です。照明の色や明るさ、デザインは内装の雰囲気に影響するだけでなく、料理や商品の見え方も変わります。
業態やコンセプトなど、お店に合った照明計画を立てて、外観や内装に磨きをかけましょう。
照明の基礎知識
照明には、発光元や色、明るさなどに関してそれぞれ種類があります。まずは基礎知識を確認し、より具体的な条件で照明選びを行いましょう。
光源
光源とは、光の発信源です。以下、種類別にご紹介します。
①LED
熱くなりにくく、発する紫外線も少ないのが特徴。省エネなので、長寿命で経済的。さらに器具によっては、1つの電球で複数の色の切り替えも可能です。他の照明に比べてメリットが多いので、基本的に弊社の施工ではLEDを用いています。
②蛍光灯
拡散型に光を発し、影ができにくいのが特徴。白熱灯より長持ちしますが、発する紫外線の影響で周りのものや壁が変色したり、日焼けしたりしやすいという懸念があります。
③白熱灯
LEDのように鮮やかな色であるものの、LEDに比べ寿命は短くなります。また、光色の加減調節ができないのも注意が必要です。
色温度
色温度とは、光源が発する光の色、つまり電球の色を指します。単位はK(ケルビン)。光の色が変われば、料理や商品の見え方も変わるため、業態によって適する照明の色は様々です。
例えば飲食店の場合、お客さんが食事をするスペースは暖色系がおすすめ。黄色やオレンジといった暖色系の照明は、食欲増進効果が期待できます。
演色性
光で照らされた物体の色が、自然光を当てたときの色をどの程度再現しているかを表す指標です。単位はありませんが、平均演色評価数(Ra)で表します。Raが100に近いほど、自然光の下でものを見たときに近い色味です。
アパレル店や美容室では洋服や髪の色がお店と自宅で変わってしまうことを防ぐために、高い演色性の照明は特に大事な要素。
ただし、平均演色評価数が近い照明でも、色温度(電球の色)が異なれば印象に大きな差が生まれるのは注意が必要です。
例えば飲食店で食材の色を忠実に再現したい場合は高演色蛍光灯がおすすめですが、その中でも色温度が低い、つまり暖色の光源を選ぶとより美味しく見せることができます。
照度
光に照らされた面積の明るさのこと。lux(ルクス)という単位で表します。
飲食店の照度の目安は500lux以上ですが、法律で決まっているわけではないので、それより暗くても問題ありません。ディナー営業を行うお店やカフェでは少し暗めにするとリラックスを促せるとされます。一方で、アパレルやネイルサロン・美容室では、明るめの店内でないと商品を選んだり、状態を確認したりするのに不便になるため注意しましょう。
また、兆候機能がある照明を選べば、昼夜問わず自由に店内の明るさを調節できるのでおすすめです。
照明でおしゃれに決めるコツ
基礎知識に加え、さらに照明で内装をおしゃれに仕上げるコツをご紹介します。外観・内装それぞれでポイントを押さえ、店舗デザインをワンランクアップさせましょう。
外装
- 周辺の街並みに合わせた色や明るさ
- ファザードを引き立てる照明
主に夜に宣伝効果を期待できる外観の照明。もちろん目立たせる目的はありますが、店舗周辺の街並みに色や明るさを合わせることも大切です。
また、ファザードがある店舗は、照明で引き立てることも意識しましょう。
内装
- 様々な照明スタイルを使い分け
- 間接照明を使う
- 内装材の反射率を考慮
内装の照明は、照明器具の種類やデザイン、また内装に使われている素材を意識することがポイントです。
埋め込み、吊り下げ、シャンデリア、むき出しなど様々な種類の照明器具を、用途やお店の雰囲気に合わせて変えてみましょう。
さらに、照明で明るくなる部分への壁紙や床材をはじめとした素材や配置も大切です。素材ごとに光の反射率が異なるため、空間の見え方も変わります。例えば白い壁やガラスなどは光の反射率が高く、明るい雰囲気に。それに比べて木材や畳などは光が反射しにくいため、落ち着いた雰囲気になります。
こだわり抜いた照明は、お店を一層魅力的に照らす
こだわり抜いた照明は、内装、商品と、お店全体を一層魅力的に照らしてくれます。店舗デザインやお店のサービス、コンセプトに沿って、納得のいく照明を一緒に見つけましょう。
弊社では、飲食店をはじめ、サロンや接骨院などで施工実績があります。今回ご紹介した光源の種類や色温度、演色性の他にも、照明についてわからないことがあれば、いつでもお気軽にコリドールまでご相談ください。お店に合った色や明るさの条件、さらに内装の雰囲気やオーナー様の好みを踏まえたデザインの照明もご提案します。