コリドール CORRIDOR 静岡市の店舗デザイン・店舗設計

失敗しない飲食店開業 〜内装より先に考える3つのこと〜

はじめに

「物件も決まったし、次は内装をどうするかだ」
——飲食店を開業する際、真っ先に考えがちなのが「見た目」や「デザイン」ですが、実はそこから始めてしまうと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。

これまで多くの飲食店づくりに関わる中で、うまくいくお店とそうでないお店の“分かれ道”には、ある共通点がありました。
それは、「開業前に、どこまで経営のことを具体的にイメージできているか」。

今回は、“失敗しない開業”のために、内装に入る前に必ず考えておきたい3つの視点をお伝えします。

1. 誰に届けるお店なのか?〜ターゲット設計の明確化〜

開業される方にお話を伺うと、「幅広いお客様に来てほしい」「ターゲットは特に決めていません」といった声も少なくありません。
けれど実際には、「誰にも向いていない」お店より、「特定の誰かに刺さる」お店の方がずっと強いのです。

たとえば:
– オフィス街の30〜40代サラリーマン向けランチ
– 地元主婦が子連れで通いやすいカフェ
– 20代カップルが記念日に利用したくなる夜営業のビストロ

こうした“具体的な1人”を思い浮かべることが、メニュー構成・席配置・価格帯・照明やBGMなど、すべての設計に影響します。

2. どうやって利益を出すのか?〜収益構造の設計〜

店舗は「美しく作ること」だけでは続けられません。
毎月の家賃、人件費、仕入れ…出ていくコストを回収し、黒字にしていく仕組みが必要です。

そのために大切なのが、以下のような視点です:
– 席数と回転率から、1日の目標売上を逆算する
– 単価を上げるメニュー設計 or セット提案
– 客層に合わせた営業時間(ランチ主体/夜主体)

この段階で収支シミュレーションを立てておくことで、
「この立地なら〇席が限界 → ○○坪で十分」「厨房は〇人で回せるレイアウトに」など、内装の判断にも説得力が出てきます。

3. どうやって知ってもらい、リピーターになってもらうのか?〜集客導線の設計〜

「完成したお店に、自然とお客様が来てくれる」——そんなふうに思っていませんか?
現代では、SNS・地図アプリ・口コミ・LINEなど、お客様との出会い方が多様化しています。

その中で、開業前から以下のような導線を考えておくことが大切です:
– 店舗名を検索した時に、すぐに見つかるか(Googleマイビジネス)
– SNSで発信しやすいメニューやビジュアルがあるか
– LINEやスタンプカードなどで再来店を促す仕組みがあるか

こうした集客の流れを「設計図」として描いておくことで、開業後の集客がぶれずに安定しやすくなります。

おわりに:内装は“最後”でいい

内装設計はもちろん大切です。けれどそれは、経営の土台があってこそ“意味を持つデザイン”になります。

– 誰に届けるのか?
– どうやって黒字を出すのか?
– どうやってファンを増やすのか?

この3つが見えてくると、空間づくりに必要な要素が自然と定まり、結果として「無駄のない」「ブレない」店舗ができます。

「まだそこまで考えきれていないかも…」と思われた方は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
開業前だからこそ、私たちにできるサポートがあります。

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